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市民公開講座 高齢者の不眠を考える〜その予防と対処法〜

眠れないのは年のせい?~高齢者にありがちな生活習慣からくる不眠の話~
国立精神・神経医療研究センター
精神保健研究所
三島和夫先生

4.寝床以外で寝ていませんか?⇒ 寝床で寝る習慣を。昼寝は避けましょう

寝床以外で寝ている方が思いのほか多いですが、夜寝床でぐっすり寝るために、昼寝はしないようにしましょう。

不眠恐怖のある人は寝床恐怖があるので、寝床に向かうと目がさえて、知らず知らずに昼寝が増加してしまいます。なぜなら寝床以外のところだとリラックスできるからです。外で昼寝はできるけど寝床では寝れないということが起こります。夜寝れていなくても、昼寝をできるだけ抑えましょう。夜ぐっすり寝るというのが一番のゴールなので、遠回りのようで実は近道なのです。

【昼寝をするなら】

もし、どうしても昼寝をするのであれば、原則として午後3時まで、30分以内とします。

昼寝の原則|
1.不眠症の人は原則として昼寝は避ける
2.昼寝をするなら午後1〜3時まで、30分以内
・スッキリするため眠る
・効用:夕方の眠気↓ 血圧↓ 脳活動↑ 認知症予防
3.挽回するための昼寝はダメ
・不活発な生活の結果としての昼寝
・「昼間眠いから寝る」「やることもないし…」はダメ

以上、不眠に陥りやすい生活習慣とその改善方法について解説しました。しかし、それでもよく眠れない場合は早めに医師に相談しましょう。最近は安全性の高い睡眠薬も登場しています。よく主治医と相談しながら、自分の不眠のタイプに合わせて薬を選んで適切な使い方をすることが大切です。

睡眠薬に関するよくある質問

Q:寝酒の方が安心だと思う。

A:晩酌を楽しむのは結構ですが、睡眠薬代わりにお酒を飲むと不眠を悪化させます。お酒は深い眠りを減らしてしまいます。また、毎晩飲み続けているうちに夜中の目覚めを増やしてしまいます。
また、お酒は睡眠薬と一緒に飲んではいけません。

Q:睡眠薬はいったん服用したら止められないのでは?

A:現在の睡眠薬は、適切な量を指示通りに服用している限り依存性を過剰に心配する必要はありません。現在服用中の方でも適切な方法で行えば、睡眠薬を減量・中止できる可能性があります。
また、最近では色々なタイプのお薬が登場しています。生活パターンや睡眠薬のイメージについて医師と相談し、ベストな治療法を見つけましょう。

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