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市民公開講座  女性とこころとからだの健康

すこやかな眠りの工夫

意気込みで眠れる時間は増えない/では、すこやかな眠りのためにはどのような工夫をすればよいのでしょうか?健康な人では、睡眠時間が短いとぐっすり深く眠れますが、長く眠ろうとして必要以上に長く横になっていると眠りが浅くなってきます。例えば、60歳を過ぎて退職したりすると、夜の9時とか10時に床について朝7時ごろまで寝ている人がたくさんいますが、いくら健康な人でも、そうすると夜中に目が覚めたり全体に眠りが浅くなってきます。このような場合は、毎晩どのくらい布団の中で目が覚めていたかを記録して、その分遅寝早起きにしてもらうと、寝床で過ごす時間と一致し、不眠が起こらなくなってきます。ですから、25歳で7時間、45歳で6.5時間、60歳で6時間ぐらいを目安に、横になって過ごす時間を短くしていくことがポイントになります。

寝ようとする意気込みで眠れる時間は増えません。寝床では眠ること以外はせずに、寝つけなかったり目が覚めたら寝床を離れるのもひとつの工夫です。

手足の温度上昇は眠りの準備/もう1つ、すこやかな眠りの工夫のために大切なのは、体内時計の仕組みです。人は昼行性動物ですから、昼間活動して夜は休むようになっています。反対に、夜行性動物は夜活動して昼休むようになっています。この休む状態にするような機能を担っているのが体内時計なのです。ですから、人は体内時計の働きにより、1日24時間のうち必ず周期的に7時間や8時間、体が休むように調節されています。

そのことを体温のリズムを例にとって説明しましょう。 人の体の中では、酵素の働きによって様々な生体反応が起こっています。体温が高くなると酵素がよく働き生体反応は活発になります。また、下がると反応が低下し、体が休む状態になります。 夜になると体の内部の温度をゆっくり下げて、体が休む状態になりますが、これに先行して実は手や足が温かくなってきます。赤ちゃんの手が温かくなってくると、眠気の証拠とよく言われますが、実は、手の甲や足の甲の温度が上がり、ここから熱を逃がすことによって、体の内部の温度(深部体温)を下げ、体を休める準備を毎日行っているのです。熱を逃がすのがうまくいかないと体の中が熱く眠る準備に入れません。手足が冷たい冷え性の人は寝つきが悪いということも報告されています。この体の働き、体内時計を意識することがすこやかな眠りを助けます。

手の甲や足の甲が暖かくなる(体内の熱を逃がす)→体内(脳と体)の温度が下がり、代謝が下がる=脳と体の休息/睡眠の深さと体温

【まとめ】最後に、すこやかな眠りにつくための3つのポイントをまとめてみましょう。
1. 緊張を解いて寝つきをスムースに/眠くないのにムリに寝ようとしないことです。眠る前の眠くなる感覚を自分でつかむことも重要です。どうしても睡眠が改善しない場合は、こじらせる前に医師に相談しましょう。生活指導を受けながらお薬を使って治療することができます。 ● 眠くなるまでリラックス → 移行期が必要 ● 寝つけなかったら点灯か離床 → 苦痛を防ぐ ● テレビ・ラジオは良い友達 → 楽しく過ごす ● 医師と相談して適切な睡眠薬 → 安定化が大事
2. 深く安定した睡眠のために/もし、夜中に目が覚めてしまったら、布団の中でじっと眠れるのを待って緊張しているよりも、寝床から出てラジオを聞いたりして、気分転換した方がよいでしょう。 ● 睡眠薬代わりのアルコール使用を避ける ● 床の中で長く過ごさない → 6〜7時間 ● 日中を活発に過ごす → 継続が肝心 ● 目が覚めたら点灯か離床 → 苦痛を防ぐ
3. 体内時計を助けて休息を/重要なことは、眠くなってから就床することです。体が少し眠りの準備に入ったことを自分で気づくことができるようになるとよいでしょう。また、手先・足先だけは冷たくしない、朝きちんと起きて休日でも起床時刻を一定にすることも大切です。さらに体内時計の働きを助ける不眠症治療薬もあります。医師にご相談ください。 ● 眠くなってから就床 → 休息の準備完了後就床 ● 手先・足先を暖かく → 熱が逃げるのを助ける ● 眠る直前の熱い風呂を避ける → 熱を冷ます ● 休日でも起床時刻を一定 → リズムの安定化 ● 体内時計の働きを助ける不眠症治療薬→ 体を眠れる状態に
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